リタイア婦人 りゅうたま日記

リタイア婦人りゅうたまの日々のあれこれ

げに、オヤジと云ふものは…。

森喜朗が、オリパラ組織委員会の会長辞任を表明しましたねえ。
彼の如きおじさんの人生地層の最下層には、“男尊女卑”がしっかりと埋没していて、上層の地層を支えています。ダイナマイトでも仕込んで最下層を破壊しない限り、これが消滅することはありません。
「女性は話が長い」とのたもうたようですが、こういうオジサンは、「自腹じゃない食事会とゴルフが大好きで、ITリテラシーが超低い」のでは?偏見ですかね?


百歩譲ってですよ、頑強な男尊女卑思想を持つのをやめられないのは致し方なしということにしても、このグローバルでのSDGsトレンドの中、その差別思想を無頓着にアウトプットしますか?政治家として頭悪いわ。

彼の周囲にいる人も、権力者に逆らうのが怖かったのかもしれないですが、基本的に同類、同レベルだったんでしょう


80年代中盤に、私が初めて入社した日本企業は、女性がお茶入れや灰皿の始末をするのが当然でした。当時は「女子は雑用すべし」ということに、女性自身も疑念を抱いてなかったのですよ。男尊女卑が内面化されていたのです。


次に入社したのは、外資系企業。女性向けの商品もつくっていたので、北米本社のエグゼクティブには女性もおり、スタッフも女性が多かった。ゆえに、ジェンダー差別には厳しかったですね。


ある時、外部から上級管理職としてX氏が入社してきたのですが、彼は歓迎会のとき、「男女雇用機会均等とか女性の時代とか言ってるけど、女性が元気でやってられるのも、あと23年ですね〜」と、ウッカリ侮蔑的な発言をしてしまったんですね。それを知った上級管理職のP女史とQ女史は激怒し、彼に対し、仕事に絡めて壮絶なハラスメントを開始。
結局X氏は、体調もメンタルも崩して(ストレスで下血したらしい。最後には「PQが盗聴してる!」と妄言も)3ヶ月くらいで退社したわ。
まあ側から見て、女史たちの過激なハラスメントはいかがなものかと首をひねる一方、女性スタッフが多く女性向け商品を作っている会社で、信じられないほどの不適切な発言をしたのだから、自業自得だわね…と思いました。


まあ会社内ではおおむねジェンダー差別のない環境でしたが、社外の人と接する際はそうはいかず、日本社会の男女平等意識の低さを度々、垣間見るのでした。例えば


とある会社の営業マンが来たので、対応に出たのですが、「上の男性を呼んでもらえますか?」と。
渡した名刺の肩書きを見れば、わたしが案件の責任者であることが分かろうものを。もう女性ってだけで、木で鼻を括ったような態度!5分でお引き取り頂いたわ。こういう人材のいる会社は、往々にして仕事がいい加減。


また、北米本社の副社長をアテンドし、入札対象の会社の工場見学に行った時のこと。
ランチの席で、その会社の役員が弊社の副社長にこう言ったのだ。
「そちらのお国の名物は、〇〇と△△と、金髪ガールですなあ」
日本語での発言だったので、もちろんこちらは誰も通訳せず。

本当に下品!日本のボーイズクラブではウケるネタなんでしょうけど、ポリティカルコレクトを実施する真っ当な北米企業のエグゼクティブが、これを聞いたらどう思うか…。

上場企業の役員なのに、想像力も知性も品性もなさ過ぎて、ムカつくというよりトホホな気分になりましたワ。


まあ、男尊女卑がデフォルトになっている昭和生まれが意思決定を担っているうちは、ジェンダー平等の道は険しそう
しかし、平成生まれの、柔軟な思考のこなれた子たちがこのステージにそろそろ参入してくる頃。この子たちに期待したいワ!オバサンは!